Column&Interview年賀状やビジネスはがきを利用したモデルをご紹介

定期異動の時期の一工夫

2016年1月21日

「日本で仕事をしていて、一番始めに驚いたのが『定期異動』でした。まるで日本中の企業が、そのタイミングで大規模なリストラをする制度でもあるのかな、と見えたんですよ」。仕事で付き合いのある外資系企業の担当者から、そんな印象を聞いたことがあります。私たちには風物詩の一つとして、「そんな季節になったか」と思う程度ですが、海外から見るととても奇妙に映るのでしょう。

これから日本は、新入社員の受け入れを始めとして、新会計年度の事業計画に合わせた組織変更が行われるため、人事異動が最も多い季節を迎えます。新聞紙上にも、官公庁や教職員の異動の情報が大きなスペースを割いて掲載されます。引っ越し業界やオフィスファシリティ関連企業が活況を呈する季節でもあります。ビジネスの環境が大きく変わるわけです。

挨拶に始まり挨拶に終わるのが、柔道や剣道といった日本の武道スタイルですが、新年の挨拶回りが一通り終わったら、今度は異動や業務引き継ぎの挨拶。やはり、私たち日本人は武士道のDNAを持っているのかもしれません。

当然のことですが、ビジネスパートナーからは、会社の代表として見られているので確実な引き継ぎが求められます。しかし、発令されてから、実際の異動までの時間は、引っ越しを伴う場合を除いては二週間程度しかないのが実情です。

ちょっとした工夫でネットワーク資産を生かす

人事異動を命じられて、まず一番に考えなければいけないのは「引き継ぎ」です。本来は次の担当者と挨拶にうかがって引き継ぎをするのが王道でしょう。ただ、異動の発令と共に発生する社内調整や引き継ぎ資料の作成やらで、二週間程度でそれまでのコンタクトポイント全てを訪問することは、それほど容易ではありません。

メールで異動の挨拶も多くなりましたが、最近受け取った異動メールが誰から送られてきたのか思い出せますか? ほとんどの方は思い出せないのではないでしょうか。

ある時、一枚の異動はがきを受け取りました。よく見るはがきと違ったのは、右隅に破線で囲われた名刺大のエリアがあります。そこには、新しい所属先や連絡先が印刷されており、「いつでもご連絡ください」との一文がそえられています。切り取ってもらって、相手の名刺ホルダーに入っているそれまでの名刺と交換してもらうのが目的だそうです。

友人は知り合いのデザイナーに頼んだらしいですが、今はオンラインで手軽にプロのクオリティーを得られるサービスもあります。テンプレートがあるので、素人でも簡単に手に入れることができますし、個性的なオリジナルデザインにも対応できるようです。

せっかく構築した人間関係は大事にしたいですよね。メールまで送ったのに、異動をきっかけに時間と共に忘却の彼方では残念です。ビジネスで最も大事な資産は人的ネットワークだと言い切る人もいます。ネットワークを作り上げるのは容易なことではありません。できれば、一度できたネットワークは自分の資産として大切に維持していきたいものです。

ただし、直接訪問するか、はがきで知らせするかは別にして、引き継ぎがスムーズにいくかどうかは、普段からの顧客情報整理にかかっています。顧客担当者の情報などをスキャンして、だれが見てもわかるようにしておけば、人事異動の段になってから慌てる必要がないことはいうまでもありません。